マウンテンスミス「ツアー」のこと

猫のひげ

2013年10月25日 20:03

マウンテンスミスというメーカーをご存じだろうか?
自転車好きやアウトドアファンならご存じの方も多いかもしれないが、90年代にランバーパック(いわゆるヒップバック)を作ったメーカーで、ウエストバックとバックパックの中間的な大きさとして、代表作「デイ」と「ツアー」が爆発的人気だった。
僕も90年代後半に「ツアー」を購入。当時2万円ぐらいしたはず。
マウンテンバイクに乗るときやオートバイでツーリングに行くときなどによく使った。アメリカ設計で身体の小さい僕にはちょっとベルトが長かったけど、ボディの大きさがちょうど良くて、すごく使いやすいバックだ。高かったけど、充分その価値があると思った。

そんなマウンテンスミスもいつの頃からかリサイクル素材を使ったバックを作り出し、そのあたりからMade in USAではなくなっていた。ロゴマークも変わり、なんだか冴えない印象だったのを覚えている。


さて、実は僕のツアーはまだ現役で、もう既に15年ぐらい使っている。
現役とは言ってもだいぶくたびれていて、ポケットはほつれてきているし色もだいぶあせた。トレードマークの黄色いコードも延びきっているし、内側のコーティングも嫌なにおいがし出していている。
新調したかったけど他にちょうどいいバックがない。でも新しいマウンテンスミスはどうにも好きになれず、結局古いのを使い続けていた。

するとある時、往年のツアー復刻版が限定発売されるのを知った。素材も当時を再現したものを使って、Made in USAだという。見た目は僕が持ってるヤツとそんなに変わらない(とは言っても、いかにも復刻版という雰囲気だけど…)。
名称は「Tour Classic」
おお、これいいんじゃないか、と思ったら、なんとお値段18,900円!
高い! 独身の頃ならまだしも、今となってはランバーパックにその値段は無理だぁ〜。

一時は諦めて、結局は古いのを使い続けていた。
実はヤフオクを見ると90年代のマウンテンスミスはゴロゴロしてるんだけど、古い品だから状態が全然分からないし、オクの説明文も主観で書いてるから判断しづらいところもある。で、手を出しかねていたんだよね。


そして…。
忘れかけたつい最近、ヤフオクでカメラバックとしてツアーが出品されているのを偶然発見した。カメラバックと言っても専用品じゃなくて、良くあるインナーバックを入れたもの。
そのバックをよく見ると…。
どうやら一時諦めた復刻版のツアークラシックのように見える。お値段は即決価格の4200円!
おぉ!? これは買うっきゃないじゃないか!!? 4200円ならその辺のバックと同じぐらいかむしろ安いぐらいだし、カメラのインナーバックも使い道がある。

で、買った。ええ、買いましたとも。
届いたバックを見たら、間違いなく定価18,900円のツアークラシックだった。
あの時、一瞬すごく無理してその値段で買っちゃおうかと思ったけど、踏みとどまって良かった…!



上の赤いのがツアークラシック。下の緑色のが以前のツアー。
写真だと分かりづらいかもしれないけど緑の方はかなり色あせている。もう殿堂入りだな、コイツは。

赤い方はこれからガツガツ使い倒します。当たり前のように10年以上使える作りであることを願うよ…。

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